「よいもの」との出会いのために

夫が一人暮らしの家から持ってきたホームセンター産のプラスチックの簡易的なゴミ箱、というかバケツ?を使い続けているのは、今まで生きてきた中でこれぞというゴミ箱にまだ出会っていないからだ。

大学入学とともに上京して10年以上経った。欲しい家具は大学生にとって途方もなく高かったし、安いものでお茶を濁そうとすると、気にくわないものと一緒に何年も生活を共にすることになる。それが嫌で、買える財力を持つまで/買いたいものが見つかるまで、ストイックに買わないまま過ごしてしまう。どうしても必要なものは、ホームセンターや100均で、いつか(可能であればすぐにでも)捨てる前提で買う。できる限り「よいもの」と出会った時に備えておきたくて、無意識のうちにそんなルールが出来上がっている。
だから実家から持ってきたものと親が買い与えてくれた家電のみで生活しつつ、気に入った/手の届く値段のものが見つかった時だけ、少しずつアップデートしてきた。パソコンデスク・椅子・引き出しは中学に上がる時に買ってもらったものだし、ゴミ箱は幼い妹に親が与えたものを言いくるめて交換させたものを未だに持っている。

1年前に楽天ROOMというアプリにハマって、見ないふりをしてきたそれらの「いつか捨てるつもり」のものたちを一掃したいという欲求が、突如として吹きこぼれた。
すでにあるものを捨てて新しく買うなら、もう超納得したい。買ったらもう10年くらいは新調したくない。という気持ちがめちゃくちゃ強いので、買うものを探す時は鬼のようにリサーチをする。まずは買い足す必要に駆られたS字フックから始めた。楽天ROOMは自分がコレ!と思ったものをカテゴリーごとにまとめるコレクションという機能があるのだけど、S字フックのコレクションページには数日間で100個以上のS字フックを集めた。(そして結局PUEBCOのものに決めた。)

S-hook CatalogS字フックカタログ|楽天ROOM

S字フックひとつ買うのに100種類見比べてしまうから、見て見ぬふりをしてきたものたちの数々を認識するのがちょっと恐ろしい。キッチンツールや収納関係、ファブリック類。こだわり出したらキリがないから、適当なところで考えすぎないようにするための自己防衛策で、今まで無視できていたのかもしれない。
ベッドリネンは2015年に一度、今回のように熱に浮かされて毎日検索しまくり、やっと見つけたHAYのものを購入した。まだHAYの日本展開が本格化する前だったので、個人輸入の送料をかけずに手にいれるには歩き回るしかなかった。使い続けて退色が激しく買い換えたかったのだけど、なんと今は廃盤になっている。泣く泣くBUYMAで他のブランドものものを買った。こんなに探して選んでも、そんな恐ろしいことも起こる。

S字フック購入を達成した今、大きな問題・ゴミ箱にそろそろ着手する時がきたのではないかと思い、少しずつ探し始めている。

ゴミ箱問題を考える会|楽天ROOM

 

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